2018年1月15日月曜日

予想はズレる。 下ならいいが上もありえる。

野島断層普及講演会2018~淡路島を襲う、南海トラフ巨大地震・津波に備える~ と題した講演会に参加。


高知大学岡村眞教授、徳島大学大学院馬場俊孝教授、県民局菅原崇行氏を迎えてのお話。

岡村教授の話は初めてお聞きするのですが、テレビや新聞記事で研究内容も聞いたことがあり、よくよく振り返ると私も一般質問で、引用したことがありましたので今日の講演は楽しみにしていました。
議事録検索(23年6月1日)で引っ掛かりますが、当時危機管理部長の現副市長が今日もあいさつされてましたが、この組み合わせが一同に同じ場所にいるというのが何か因縁を感じてしまいました。
今日も指摘されてはっとしましたが、「ほんとに巨大地震が来るの?」や、「ここまでは津波来ないだろう」など個々の判断や、過去の教訓を短期的な視点でとらえることや日本の文化的な要素で災害を大きくしていえる面を指摘されていました。地震は単なる自然現象で100年に一度3分ほど(規模にもよるだろうけど)の揺れである。しかし、人間が家を建てたり、家財道具をおいたり、電柱作ったり、それらが倒壊、落ちてくることや火災で人が亡くなる。災害は人間がつくっているのだということである。
忘れたころにやってくるとは言うもので、日頃の備えを今一度しておいていただきたいと思います。。さらに、教授は「必ず予想はズレる」「下にズレるならいいが、上にズレることも考えられる」とも。

岡村教授の研究は、過去の津波で流れ込んだ砂など池の体積物で2000年前にm9クラスがあったとみています。「来ないかもしれない」という認識はやめて、今、自宅やいるところが何mのところか今一度把握すること、津波がもし今きたら、半日は襲ってくることがあるので、海には近づかず、今晩はここで皆さんと過ごすことになるといわれていました。
後の方の話でわかったのですが、東日本大震災で、埼玉出身の校長が地元の同僚の意見で初め屋上避難で十分と考えていた考えを変えて、結果として多くの命を救うことにつながった話の放映をみせてくれた。編集されているようで、当の校長は納得されていないんだとのこと。それは、一旦避難したが、下の方に行くことを許したことによって帰らぬ人となったことが放映されなかったからのようだ。 


馬場教授は、スパコン京や阿波踊りやAKBに例えて、個々では小さいこともまとまると効果的な防災につながること、個人レベルの防災が、地域、行政の補完、災害時に大きな役割を果たすことを説明されてました。また、ルパンの逃げ足を例えに、津波から逃れる極意をわかりやすく説明いただきました。

などなど質疑応答もあり、23年を迎える阪神淡路大震災を風化させず、南海トラフにも今一度身近なことから再点検と強く思わされた講演会でした。

最後に、東日本震災で亡くなられた方で多い職種は、事務職員や金融機関ということも話されており、この原因は、命をつなぎとめることより先に、その後の処理や対応が頭に浮かび、逃げるという認識を薄れさせている要素なのかもしれません。ここでも不協和音を恐れずまず逃げることとの認識を深める社会であってほしいです。
市の増築庁舎は結局埋め立て地に、また、津名図書館も海端での建設計画。質疑しませんでしたけど、淡路市のこの対応、教授陣にはどのようにうつたったのでしょうか。予想はズレる 上の方にも。 こうならないことを祈るのはもちろんですが、まだまだ検討の余地はあるのです。今日そう思いました。
防災無線やビラなど結構大がかりに宣伝したとおもっていましたが、予想より(前の社協の同場所での講演と比較)参加が少なかったように思います。
簡単にブログにまとめてみましたが、このブログで皆さんの防災意識の再認識になっていけば幸いです。

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